補聴器が必要な場合
補聴器を使い始めるタイミングは、人それぞれです。
一般的に、平均聴力が40デシベルを超えてくると、会話が難しくなると言われています。ただ、コミュニケーション機会の多いお仕事を長く続けた方などは、50デシベルでも問題なく会話できるケースが見られます。話題を先読みしたり、仕草から判断したりする力に優れていることも関係があるのかもしれません。
ですので、聴力そのものを判断基準にするよりは、「ご自身が日常会話に困ったとき」を目安にすると良いでしょう。
ご参考までに以下の項目をチェックしていただき、日頃のきこえの程度を振り返ってみてください。当てはまる項目が1つであったとしても、そのことで「日常生活に困った」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
- 会話中、うまくきこえずに、きき返すことが増えた
- 後ろから声をかけられたことに気づかないときがある
- きき間違いをすることが増えた
- 会話が噛みあわないことが増えた
- 話し声やテレビの音が大きいと指摘された
- 死角から車が近づいていることに気づかず驚くことがある
- 家電等のアラームに気づかない
補聴器相談医について
当院院長の多田直樹は、「補聴器相談医」です。
これまで数多くの方に、適切な補聴器のご提案を行って参りました。補聴器の専門販売店と提携しておりますので、選定・調整もお任せください。
また、著しく聴力が低下している方に対しては、公的な補助もご紹介いたします。お気軽にご相談ください。
補聴器相談医とは
日本耳鼻咽喉科学会専門医のうち、規定された講習・実習を受講し、難聴者が適切な補聴器を利用できるように実践している医師に対して、学会の理事長が認定する資格です。資格は、6年ごとに講習を受けなければ更新されません。
補聴器を必要とされている方に、適切な補聴器をご提案するための専門家です。
耳鼻科で補聴器の相談を行った方が良い理由
補聴器は、販売店や通販などで購入することもできます。また、そこで購入したものを問題なく使っている方もいらっしゃるようです。
ただ、よりニーズに合ったものを、より快適に長く使えるものを、と考えたときには、やはり耳鼻科に相談されることをお勧めします。
当院では、聴力検査はもちろんですが、その上で患者様がどのようなライフスタイルをお持ちであり、どの程度の聴力のサポートが必要なのかをお伺いし、また患者様の「慣れ」を計算に入れた選定・調整を行います。
また当然ながら、販売店では難聴の診断・治療はできませんので、そういった意味でも、耳鼻科の受診をお勧めします。
適切な補聴器による長期的な快適さを患者様にお届けできるよう努めておりますので、安心してご相談ください。
補聴器の選び方
補聴器では、私たちがもともと持っている耳のように、「ききたい音だけを大きくききとる」ことはできません。あくまで「すべての音を大きくする」装置です。言わば、まったく新しい聴覚器官を獲得するようなものです。当然、慣れも必要になります。
ですので、たとえば患者様ご自身が、数ある補聴器の中から手に取って試してみて、これだ、と思ったものを購入した場合であっても、快適さが長く続かない可能性があります。
当院では、耳鼻咽喉科の専門医であり、補聴器相談医である院長が、5年、またそれ以上使うことを見越したご提案をいたします。できる限り、長く使える補聴器をお選びいただきたいと思っておりますので、ご要望はご遠慮なくおっしゃってください。
費用や減額対象について
費用について
耳掛け型 | 10万円? |
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装着型 | 15万円? |
減額対象について
聴力が規定を下回る場合、身体障害者認定がなされます。身体障害者認定を受けていれば、障害者総合支援法のもと、補聴器の購入時に公的な補助が受けられます。
申請手続き、補助の受け方などでご不明の点がございましたら、当院、もしくはお住まいの自治体の福祉課にご相談ください。
メンテナンス
当院では、定期的な補聴器のメンテナンスも行っております。
補聴器や汗や耳垢などで痛むこともありますので、聴力検査と一緒に、半年~1年に一度、ご来院ください。
補聴器の寿命は一般的に5~6年と言われていますが、きちんとメンテナンスをされている場合には、10年以上、快適に使用されている方も見られます。