大阪市の耳鼻科|中耳炎・副鼻腔炎なら多田耳鼻咽喉科医院 
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副鼻腔炎・蓄膿症

副鼻腔炎(蓄膿症)とは

副鼻腔炎副鼻腔炎(蓄膿症)とは、副鼻腔の中で膿や鼻水が溜まって炎症を起こしている状態のことです。
副鼻腔炎(蓄膿症)は、鼻の病気の中でもよく見られる病気で、年齢や性別を問わず起こります。診療の際には、上顎がん、良性腫瘍との鑑別も重要となります。

そもそも「副鼻腔」とは?

鼻の周りにある、空洞のことです。上顎洞(じょうがくどう)、篩骨洞(しこつどう)、前頭洞(ぜんとうどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)の4つが存在し、いずれの副鼻腔でも炎症が起こり得ますが、もっとも頻度が高いのが、上顎洞で起こる副鼻腔炎(蓄膿症)です。また副鼻腔炎(蓄膿症)は、二つ以上の副鼻腔で起こるケースがよく見られます。

急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎

一般的に「副鼻腔炎」と言うと短期間で治癒する「急性副鼻腔炎」を指しますが、症状が3か月以上続くと「慢性副鼻腔炎」と診断されるようになります。よく「蓄膿」と呼ばれているのは、慢性副鼻腔炎のことです。

好酸球性副鼻腔炎

慢性副鼻腔炎の中でも近年注目されているのが「好酸球性副鼻腔炎」です。普通の副鼻腔炎とは異なり、アレルギー的な過敏症を示します。成人してから喘息になった患者様によく見られます。

原因と症状

原因

急性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎の多くは、風邪症状による、細菌・ウイルスの感染をきっかけとして起こります。また、体力・免疫力が低下している方の場合、真菌感染を原因として起こることもあります。
風邪以外では、アレルギー性鼻炎による粘膜の腫れ、ポリープによる副鼻腔の詰まりも原因となります。

慢性副鼻腔炎

慢性副鼻腔炎は、急性副鼻腔炎が慢性化し、3か月以上症状が続く病気です。ですので根本的な原因は急性副鼻腔炎と同様、風邪からの細菌・ウイルスの感染、アレルギー性鼻炎によるものです。
ではなぜ症状が長引いてしまうのかということですが、粘膜の腫れや炎症によって繊毛の機能が低下し、鼻水や膿が正常に排出されないためだとされています。
その他、ポリープや副鼻腔の構造的問題を原因として、鼻水や膿の排出が滞って長引くケースも存在します。

好酸球性副鼻腔炎

強いアレルギー体質により副鼻腔粘膜にアレルギー反応を引き起こす白血球の一種である好酸球が大量に浸潤することにより粘膜が腫れ、大量の粘り気の強い液が分泌されおこります。
このアレルギー反応は花粉症やダニによる通年性のアレルギーとは異なり体質的な要因のよるアレルギーで自然アレルギーといわれます。

症状

急性副鼻腔炎・慢性副鼻腔炎

※稀ではありますが、以下の症状が全く現れないケースも見られます。

  • 鼻水
  • 鼻詰まり
  • 後鼻漏(鼻水が喉の奥に垂れる)
  • 頭が重い
  • 顔面の痛み、圧迫感
  • 嗅覚障害
  • 発熱
  • 肩こり
好酸球副鼻腔炎
  • 嗅覚障害
  • 粘り気のある鼻水
  • 気管支喘息の発作
  • 難聴
  • 耳が詰まったような感じ
  • ポリープ(鼻茸)

症状がみられる場合

急性副鼻腔炎の多くは、症状を自覚してから受診しても、適切な治療を受ければ完治します。
ただ、慢性副鼻腔炎に進展したり、髄膜炎、視神経炎などの重い病気を併発することもありますので、症状に気づいたときにはできるだけ早くご相談ください。

治療方法

急性副鼻腔炎・慢性副鼻腔炎への保存療法

急性副鼻腔炎の場合、投薬治療、ネブライザー療法などの保存的療法により、その多くは改善が見られます。点鼻薬などで炎症を抑える治療も行います。小さなお子様でうまく鼻をかめない場合には、吸引器による鼻水の排出も有効です。
一方で慢性副鼻腔炎の場合には、検査により特定した症状の原因となる細菌に合わせた抗菌薬の投与が優先されます。その上で、ネブライザー療法、点鼻薬の使用、鼻水の吸引、鼻の洗浄などを行います。

好酸球性副鼻腔炎への保存療法

好酸球性副鼻腔炎は難治性でステロイド剤の内服や点鼻、鼻洗浄で治療を行いますが、再発を繰り返すことが多く、大半は手術的な治療の適応となります。また術後も抗アレルギー剤やステロイド剤の内服・点鼻治療、鼻洗浄などの局所治療を継続する必要があり、しっかり外来で経過を見ていくことが大切です。ただ、これらの治療を行っても再発を繰り返す場合や糖尿病などの合併症のためステロイド剤の投与が行えない場合などはアレルギーを根本的に抑える効果のある生物学的製剤、デュピルマブ(製品名デュピクセント)の投与を検討する必要があります。この薬剤は注射製剤で2週間に一度の投与が必要ですが、自己注射が可能で2か月分(4回分)処方でき2か月に一度の来院で済みます。ただ薬剤は高額になりますので、好酸球性副鼻腔炎の難病指定をとり治療費の自己負担を抑えることをお勧めします。この薬剤の処方、難病指定の手続きは当院でも可能です。

手術

手術保存療法で十分な効果が得られない場合や、保存療法で症状が一旦治まったものの風邪をひく度に痛みがある場合には、内視鏡下での副鼻腔手術を検討します。
手術では、副鼻腔の壁である骨、粘膜の一部を切開し、開放された副鼻腔に溜まっていた膿、粘膜などをきれいに取り除きます。手術後の2週間は、できる限り毎日ご来院いただき、経過を観察する必要があります。

治療期間

症状の程度、また治療法の選択によって異なります。

繰り返す副鼻腔炎(蓄膿症)について

いずれの副鼻腔炎も、再発は起こり得ます。副鼻腔の構造に問題がある方、再発の度にひどい症状に見舞われる方、一定期間保存療法を続けても症状の改善がほとんど見られない方などには、内視鏡下での副鼻腔手術をご検討されることをお勧めしております。

副鼻腔炎(蓄膿症)の予防方法

風邪が発症のきっかけとなることも多いため、風邪をひかないような身体作りと、規則正しい生活習慣を意識し、風邪をひいてしまったときもできるだけ早く治すことが大切です。特に鼻水がひどいときには、耳鼻科で洗浄してもらうのがよいでしょう。
アレルギー性鼻炎がある方も同様に早めの治療を心がけ、副鼻腔炎(蓄膿症)発症の根元を絶ちましょう。

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